窓の遮音性能の見方。T等級(T-1〜T-3)と数値の読み方

窓の防音性能を調べると「T-2等級」「30dB低減」といった表記が出てきます。断熱のUw値と同じように、遮音にも等級があります。ただし、この数値は実験室で測定されたもので、住まいでそのまま再現されるものではありません。この記事では、遮音等級の読み方と、数値との付き合い方を解説します。
窓の遮音性能は「T等級」で表す
サッシの遮音性能は、JISで定められた区分(T-1〜T-4)で表されます。数字が大きいほど、遮る音の量が大きくなります。
日本サッシ協会は、各等級を次のように説明しています。
| 等級 | 遮る音の量 | 室外80dBのとき実験室内では |
|---|---|---|
| T-1 | 25dB | 55dBまで下がる |
| T-2 | 30dB | 50dBまで下がる |
| T-3 | 35dB | 45dBまで下がる |
断熱のUw値は数値が小さいほど良いのに対し、遮音のT等級は数字が大きいほど遮る量が大きいという関係です。方向が逆なので、カタログを見比べるときは注意が必要です。Uw値の読み方は窓の断熱性能の見方をご覧ください。
もっとも大切な注意点:実験室の数値です
ここが、この記事でいちばんお伝えしたい点です。
日本サッシ協会は、これらの数値について実験室で測定したものであり、実際の住宅での測定値とは異なることを強調しています。上の表も「実験室内では」という条件つきの説明です。
住まいでは、音は窓以外の場所からも入ってきます。
- 壁・屋根・床
- 換気口・給気口・換気扇
- 玄関ドア、郵便受け
- 建物のすき間
窓の性能をいくら上げても、他の経路から入る音は残ります。「T-2等級の窓に替えたので30dB静かになる」とはならない、ということです。
メーカーが示す数値の読み方
各メーカーは自社製品の遮音性能を公表していますが、示し方も測定条件も同じではありません。
| 示し方の例 | 読み取れること |
|---|---|
| 「15dB低減」 | どれだけ小さくなるかを差で示したもの |
| 「約80dB→約40dB」 | 前後の音圧レベルで示したもの |
| 「T-2等級」 | JISの区分に当てはめたもの |
いずれも測定の条件や比較の対象が異なるため、数値の大小だけをメーカー間で並べて比べることはできません。各シリーズの公表値は内窓メーカー比較、ウチリモ、プラメイクEⅡの各記事で、条件つきで紹介しています。
内窓を足した場合はどう考えるか
内窓を設置すると、既存の窓との間に空気の層ができます。音が2枚の窓と空気の層を通ることになるため、窓から入る音は小さくなりやすくなります。
ただし、二重窓全体としてのT等級が公表されているわけではありません。既存の窓の状態、窓と窓の間隔、ガラスの仕様によって結果が変わるためです。「内窓を付けるとT-◯等級になる」と言うことはできません。
体感については、人間の耳は音の大きさが10dB下がると音が半減したように感じるとされています(LIXIL「インプラス 6つのメリット」)。効き方は音の種類によって変わるため、内窓の防音効果はどのくらい?もあわせてご覧ください。
数値より先に決めておきたいこと
- どの音が気になるのか — 車の走行音、話し声、電車、工事の音では性質が異なります
- いつ気になるのか — 就寝時なのか日中なのか。時間帯で優先する部屋が変わります
- どこから入っているのか — 窓を閉めても変わらない場合、窓以外の経路の可能性があります
等級の数字を追うより、気になる音の性質を伝えたうえで仕様を相談するほうが、結果に納得しやすくなります。ガラス仕様によって性能は変わるため、選択できる仕様はお問い合わせください。商品と価格は商品一覧でご確認いただけます。目的から順に決めていく手順は内窓の選び方にまとめています。
よくある質問
今の窓のT等級は調べられますか
サッシに等級の表示がある場合や、住宅の性能に関する書類が残っている場合は確認できます。古い窓では資料が残っていないことも多く、その場合はサッシの材質とガラスの構成からおおよその位置づけを見ることになります。
T-4等級の窓を選べば静かになりますか
窓から入る音は小さくなりますが、住まい全体の静けさは窓以外の経路にも左右されます。等級が上がるほど確実に静かになる、という関係にはなりません。
遮音性能が高い窓は断熱性能も高いですか
別の性能です。断熱に有利なガラスの構成と、遮音に有利なガラスの構成は必ずしも一致しません。どちらを優先するかで選び方が変わります。内窓のガラスはどれを選ぶ?で解説しています。
dBの数値が小さくなれば、その分静かに感じますか
音の大きさの尺度と、人が感じる印象は比例しません。10dB下がると音が半減したように感じるとされています。数値の差がそのまま体感の差になるわけではありません。
補助金の判定に遮音性能は関係しますか
先進的窓リノベ2026事業の補助額は、窓の断熱性能(Uw値)とサイズで決まります。遮音性能は判定に含まれません。詳細は2026年度の内窓の補助金をご覧のうえ、最新の情報は必ず公式サイトでご確認ください。