断熱等性能等級と窓の関係。内窓で等級は上がる?

住宅の広告や性能評価で見かける「断熱等級」。内窓を付ければこの等級は上がるのか、というご質問をいただきます。結論から言うと、窓だけで等級が決まるわけではありません。この記事では、断熱等級と窓の関係を整理します。
断熱等級は「住宅全体」の評価です
断熱等性能等級は、住宅の断熱性能を段階で示す評価です。評価の対象は窓だけでなく、壁・床・天井なども含めた住宅全体になります。
これに対し、内窓はその窓1か所の性能を上げるリフォームです。窓の性能が上がれば住宅全体の性能にも寄与しますが、内窓を付けたから等級が1つ上がる、という関係にはありません。
窓そのものの断熱性能を表すのは、熱貫流率(Uw値)です。こちらは窓単位の指標で、内窓の補助金の判定にも使われます(窓の断熱性能の見方)。
等級が上がると暖房の使用量はどう変わるか
国土交通省は、断熱等級別の年間暖房エネルギー消費量の試算を示しています。等級4を100としたときの比較です。
| 等級 | 年間暖房エネルギー消費量 |
|---|---|
| 等級3 | 186 |
| 等級4 | 100(基準) |
| 等級5 | 69 |
| 等級6 | 47 |
| 等級7 | 29 |
試算の条件は6地域・木造2階建て約120㎡・エアコン暖房(居室のみ)です(出典: 国土交通省「省エネ性能向上のための 窓の性能表示制度」)。
⚠ この数値の読み方に注意が必要です。これは住宅全体の断熱仕様を変えた場合の比較であり、窓だけを替えた場合の削減率ではありません。内窓を付けてこの割合で暖房費が下がる、という意味ではない点をご承知おきください。
それでも窓から手を付ける理由
等級が住宅全体の評価だとしても、実務では窓から着手されることが多くなります。理由は2つあります。
- 熱の出入りが窓に集中している — 国土交通省は「屋根や壁に比べ、窓やドアからは室内の熱が外に逃げやすい」と説明しています
- 着手しやすい — 壁・床・天井の断熱工事に比べ、住みながら部屋単位で進められます
窓・壁・床の優先順位は断熱リフォームは窓から?で整理しています。⚠ なお、当社の取り扱いは内窓です。壁・床・天井の断熱工事は取り扱っておりません。
等級を上げたい場合に必要なこと
等級の取得や表示には、住宅性能評価の手続きが必要です。既存住宅の場合、評価を受けるかどうかも含めて専門の事業者にご相談ください。⚠ 当社では住宅性能評価の手続きは取り扱っておりません。
一方、等級の取得を目的にせず「実際に暖かくしたい」のであれば、窓の性能を上げることには意味があります。国の補助金も、等級ではなく窓の性能(Uw値)とサイズで判定されます(2026年度の内窓の補助金)。
中古住宅を買うときの見方
物件資料に等級の記載があれば、住宅全体の断熱仕様の目安になります。記載がない場合も多いため、窓のサッシの材質とガラスの枚数を見るほうが実際的です(中古住宅を買うときの窓の見方)。
内窓リフォームネットの内窓は、引違い窓2枚建の通常仕様で45,200円〜(工事費・税込、2026年9月時点)です。商品は内窓の商品一覧をご覧ください。
よくある質問
内窓を付けたら等級は何段階上がりますか
段階でお答えできるものではありません。等級は住宅全体で評価され、窓以外の仕様にも左右されるためです。
UA値と断熱等級は別ですか
UA値は住宅全体の熱の逃げやすさを表す数値で、等級はその水準を段階で示したものです。いずれも住宅全体の指標で、窓単位の Uw値 とは別のものです。
補助金は等級で決まるのですか
内窓の補助額は、住宅の等級ではなく内窓そのものの性能グレード(Uw値)と窓のサイズで決まります。
賃貸やマンションでも等級は関係しますか
建物全体の評価のため、専有部分の工事で個別に変わるものではありません。住み心地の改善という観点では、窓の対策に意味があります。