寒冷地・温暖地で内窓の考え方は変わる?地域区分と窓の選び方

寒い地域と暖かい地域では、窓に求められるものが違います。国の省エネ基準も、全国を気候条件で区分したうえで基準値を定めています。この記事では、地域によって内窓の考え方がどう変わるのかを整理します。
国の基準は全国を8つに区分している
国土交通省の資料では、「全国を気候条件により8つの地域に区分。地域の区分ごとに断熱性能の基準値が示されています」と説明されています(出典: 国土交通省「省エネ性能向上のための 窓の性能表示制度」)。
同資料では、地域の区分の目安として次のように示されています。
| 区分 | おおよその地域 |
|---|---|
| ①② | 北海道 |
| ③ | 東日本 |
| ④〜⑦ | 関東〜九州北部、中部日本 |
| ⑧ | 九州南部・沖縄 |
ご自身の地域が何番かは、お住まいの市区町村ごとに定められています。詳しくは同資料をご確認ください。
断熱を先に、日射は次に
窓の性能には、熱を逃がしにくくする断熱性能と、太陽の熱をどれだけ取り入れるかを示す日射熱取得率の2つがあります。
国土交通省は、選ぶ順序について次のように案内しています。
住宅では、通常、暖房エネルギー消費量>冷房エネルギー消費量となります。窓を選ぶ際は、暖房エネルギー削減に寄与する「断熱性能」でまず判断し、次いで「日射熱取得率」を選択するステップをお奨めします。
出典:国土交通省「省エネ性能向上のための 窓の性能表示制度」
つまり、暑い地域であっても、まず断熱で判断するという順序が示されています。同資料では、そのうえで地域と窓の方位に応じて日射取得型・日射遮蔽型を選ぶ考え方が示されています。指標の読み方は窓の断熱性能の見方をご覧ください。
地域によって変わること・変わらないこと
| 項目 | 地域による違い |
|---|---|
| 求められる断熱性能の基準値 | 地域の区分ごとに異なります |
| 日射をどう扱うか | 地域と窓の方位で考え方が変わります |
| 内窓という工法そのもの | 変わりません。既存の窓の内側に足す工事です |
| 取り付けの条件(窓枠の寸法など) | 変わりません |
| 補助額 | 窓の性能とサイズ、住宅の種別で決まります。地域区分による金額の違いは示されていません |
補助制度の詳細は2026年度の内窓の補助金をご覧のうえ、最新の情報は必ず公式サイトでご確認ください。自治体が独自の制度を設けている場合もあります(自治体の窓リフォーム補助金)。
寒さの厳しい地域で考えたいこと
- 今の窓の状態で変化の幅が決まります — 単板ガラスのアルミサッシであれば、変化は大きくなりやすくなります
- 結露の量が多い場合、内窓だけではゼロになりません — 室内の湿度と換気の状況が関わります
- 暖房の使い方も影響します — 内窓は暖房器具ではなく、熱が逃げにくい状態をつくるものです
寒冷地では、住宅そのものが高い断熱仕様で建てられていることもあります。その場合、内窓による変化は小さくなります。判断の材料は新築・築浅の家に内窓は必要?もあわせてご覧ください。室温と暮らしの関係については窓の断熱と健康で国の調査を紹介しています。
暑さの厳しい地域で考えたいこと
夏の暑さ対策として窓を検討される場合、押さえておきたい性質があります。日射の熱は、室内に入る前に屋外側で遮るほうが抑えやすいという点です。
内窓は室内側に付くため、日射対策としては屋外側の方法(すだれ・外付けブラインド・庇など)のほうが効率的な場面があります。考え方は内窓は夏の暑さに効く?で詳しく解説しています。
一方で、冷房を使っている時間が長い住まいでは、冷やした空気を逃がしにくくするという働きが効いてきます。目的が「冷房の効き」なのか「日射そのもの」なのかで、選ぶ手段が変わります。
費用と対応地域
内窓リフォームネットの内窓は、引違い窓2枚建の通常仕様で45,200円〜(工事費・税込、2026年8月時点)です。全国に対応しています。窓のサイズやガラスの仕様によって金額は変わります。商品と価格は商品一覧でご確認ください。
よくある質問
寒冷地向けの内窓はありますか
製品そのものは地域別に分かれているわけではありません。性能はガラスの仕様によって変わります。選択できる仕様はお問い合わせください。
暖かい地域では内窓の意味は薄いですか
目的によります。冬の寒さの改善幅は寒冷地ほど大きくないかもしれませんが、冷房の効き、結露、騒音といった目的であれば地域を問いません。
補助金の金額は地域で変わりますか
先進的窓リノベ2026事業の補助額は、窓の性能グレードとサイズ、戸建か集合住宅かで決まります。地域区分による金額の違いは公表されている表に示されていません。詳細は公式サイトでご確認ください。
雪の多い地域で注意することはありますか
内窓は室内側の工事のため、屋外の作業や足場は生じません。既存の窓や外壁の状態に関わる工事ではないため、外まわりの条件による制約は受けにくい工事です。
地域区分は自分でも調べられますか
市区町村ごとに定められており、国土交通省の資料で確認できます。ただし、内窓を選ぶうえで区分の番号を知らなければ判断できない、というものではありません。困っている内容から選んでいただいて差し支えありません(内窓の選び方)。