窓の寒さ対策を比較。カーテン・すき間テープ・断熱シート・内窓

窓辺が寒い、暖房が効かない。この悩みへの対策には、その日からできる手軽なものから、工事を伴うものまで幅があります。どれが良いかは、かけられる費用と、どこまで改善したいかで変わります。この記事では主な方法を並べて比べ、それぞれが向いている場面を整理します。
なぜ窓が寒さの原因になるのか
住まいから熱が逃げる場所は均等ではありません。YKK APの算出では、アルミフレーム複層ガラスの住宅において、冬に窓から逃げる熱は約50%とされています(出典: YKK AP「窓の断熱がもたらす効果とは?」)。断熱・結露・防音という効果の全体像は内窓の効果は本当にある?で扱っています。
加えて、冷えた窓ガラスのそばでは、冷やされた空気が下に流れ落ちます。足元がひんやりする感覚の一因です。窓の対策が寒さ対策として挙がるのは、この2つの理由からです。
主な方法の比較
| 方法 | 費用の目安 | 性格 |
|---|---|---|
| 厚手のカーテン・丈を伸ばす | 数千円〜 | 冷気の流れをさえぎる |
| すき間テープ | 数百円〜 | サッシのすき間風を抑える |
| 窓用の断熱シート | 数千円〜 | ガラス面からの熱の移動を抑える |
| 内窓の設置 | 45,200円〜/窓 | 空気層と気密で窓全体の断熱を上げる |
※ 内窓は引違い窓2枚建の通常仕様(工事費・税込、2026年8月時点)。ほかは市販品の一般的な価格帯です。
カーテンで冷気の流れをさえぎる
もっとも手軽な方法です。丈が短いカーテンを床に届く長さに替えるだけでも、窓辺から足元へ流れる冷気を抑えられます。
ただし、カーテンは窓とガラスの間の空気の流れをさえぎるもので、窓そのものの断熱性能を変えるわけではありません。カーテンの裏側は冷えたままになるため、結露が出やすくなることもあります。
すき間テープで気密を上げる
古いサッシではすき間から空気が入ることがあります。すき間テープで塞ぐと、風の入り込みが減ります。費用が小さいわりに体感が変わることもある方法です。
一方で、窓の開閉に支障が出たり、時間が経つと剥がれてくることがあります。あくまで応急的な対策と考えてください。
断熱シートを貼る場合の注意
気泡入りのシートなどをガラスに貼る方法もありますが、注意が必要です。ガラスに物を密着させると、日射で温度差が生じたときに熱割れのリスクが高まります。LIXILもカーテンについて「ガラスに密着しないように取り付けてください。ガラスの熱割れのリスクが高まります」と案内しています(出典: LIXIL よくあるお問い合わせ)。
製品ごとに使用できる条件が異なります。使う場合は、製品の説明書きとガラスの種類(複層ガラスや網入りガラスは熱割れが起きやすいとされます)をご確認ください。
内窓を設置する
既存の窓の内側にもう1枚の窓を設けます。窓と窓の間に空気の層ができ、サッシのすき間も内窓で塞がれるため、窓まわり全体の条件が変わります。
費用は上記の方法より大きくなりますが、取り外す手間がなく、毎年繰り返す必要がありません。結露や防音にも効きます。国の補助金の対象になる点も、ほかの方法との違いです。
選び方の目安
| 状況 | 向いている方法 |
|---|---|
| 今すぐ、費用をかけずに | カーテンの見直し・すき間テープ |
| 賃貸で工事ができない | カーテン・すき間テープ(貸主の許可があれば内窓も) |
| 毎年の対策をやめたい | 内窓 |
| 結露や音も気になる | 内窓 |
手軽な方法と内窓は、どちらか一方を選ぶものではありません。手軽な対策で足りるならそれで十分ですし、それでも寒さが残るなら内窓を検討する、という順序が現実的です。
賃貸にお住まいの場合は賃貸に内窓は付けられる?をご覧ください。窓ごと交換する方法との違いは内窓・ペアガラス・外窓交換の違いで整理しています。結露もあわせて気になる場合は内窓で結露は防げる?をご覧ください。
窓以外にできること
寒さの原因は窓だけとは限りません。あわせて次の点も見直すと、体感が変わることがあります。
- ドア下のすき間 — 廊下との間で空気が行き来していると、暖めた空気が逃げます
- 床からの冷え — ラグやカーペットを敷くと足元の体感が変わります
- 暖かい空気の偏り — 暖かい空気は上にたまります。サーキュレーターで撹拌すると室内の温度差が小さくなります
- 使っていない部屋との仕切り — 暖房する範囲を区切ると効率が上がります
これらはいずれも当社の取り扱い範囲ではありませんが、費用をかけずに試せる工夫です。窓の対策と併用しても差し支えありません。
内窓を検討する場合
家中の窓に付ける必要はありません。冷えを感じる部屋、長く過ごす部屋から始めるのが現実的です。どの窓から手を付けるかは内窓はどの窓から付けるべき?で解説しています。
費用は引違い窓2枚建の通常仕様で45,200円〜(工事費・税込、2026年8月時点)です。補助金を利用できる場合は実質的な負担が下がります。商品は商品一覧、制度は2026年度の内窓の補助金をご覧ください。
よくある質問
断熱シートと内窓を併用してもよいですか
内窓を設置した後にシートを貼る必要は基本的にありません。ガラスに物を密着させると熱割れのリスクが高まるため、避けてください。
暖房器具を替えるほうが早くないですか
目的が異なります。暖房は熱をつくるもの、窓の対策は熱が逃げるのを抑えるものです。窓の断熱が弱いままだと、暖房の能力を上げても逃げる量は変わりません。考え方は内窓で電気代は下がる?で扱っています。
内窓を付ければカーテンは不要になりますか
断熱のためだけにカーテンを使っていたのであれば、役割は小さくなります。ただしカーテンには視線をさえぎる、日射をやわらげる、部屋の印象を整えるといった役割もあります。使い続けて差し支えありません。その際はガラスに密着しない位置に取り付けてください。
窓は結露していないのに寒いのはなぜですか
結露は室内の湿度と窓面の温度で決まる現象で、寒さとは条件が異なります。湿度が低ければ、窓が冷たくても結露は出ません。窓辺の冷えを感じるなら、断熱の対策には意味があります。